むかーしむかし、ゴッドファーザーはカオスの上をふよふよしてました。
より正確に言うなら、カオスとは水と表記されている。
ある時、ゴッドファーザーは天地とかアダムさんとかエバさんとかいろいろ創りました。
創世記の中には、二通りの天地創造がある。何故って初代さんが編纂した時にダブったから。
その中に、蛇くんがいました。
可愛い顔をして最も狡猾だったようである。
「エバおネエちゃーん! 教えて、教えてv」
「園の木の実は、何でも喰べていいの?」
「うん、園の中の木の実や果物は何でも喰べていいんだよはぁはぁ」
「あ、でも園の中央にある知恵の木は触ったりすると死んじゃうから駄目だよ」
善悪の知識の木(実)、と言われることも。
「ほんとかなぁ…ボク、死なないと思うよ?」
「それどころか、神っぽくなれると思うよ…?」
「ん? エバ、どこに…」
「…喰うわよ」
「…ハイッ!」(え、誰を?)
こうして、アダムさんとエバさんは、禁断の果実を喰べてしまったのでした。
で、アダムさんとエバさんは知ったのです。
自分達が、紳士の掟を持っていなかったことに。
二人は自主規制をする為に…。
元祖葉っぱ隊になりました。
無花果の葉っぱだったようである。
一方、ゴッドファーザーはアダムさん達との大事なアレが切れてしまったことに気がつきました。
神と人をつなぐそういうアレ。英語で宗教を現す英単語「Religion」は、これを由来とし「再び結ぶ」という意味がある。
「お前たちはどこにいるのだ、出てきなさい」「裸だから恥ずかしいです」「え、なんで知ってるの」
キリスト教の神の特徴は、『人間を求める神』であることと言われる。でも拒否られることもキリスト教の神の特徴。
「貴方が与えたこの女が私に禁断の果実を食べさせたからです」
「貴方がおつくりになったこの蛇が私に禁断の果実を食べさせたからです」
「貴方がおつくりになった…、あ、ボクだった」と言うわけで先ず蛇くんが呪われました。
「お前は一生腹這いになって進み、ちりを食べなければならない」
蛇はチリなんか食べてない、というツッコミは数千年前で文明も発達していない人々にしてはいけません。
「また、お前は彼に頭を踏み砕かれ、お前は彼のかかとに噛みつく」
彼、とはジーザスのこと。かかとに噛みつく、は決して勝つことが出来ないことの言い回し。
あとアダムさんとエバさんにもそれぞれ苦しみを与えました。
其々、労働の苦しみ、産みの苦しみ、夫への服従の苦しみ。
こうして、アダムさんとエバさんはエデンの園を追いやられてしまったのでした。